fc2ブログ
泳ぐ練習3
2007.10.10 Wed 13:46 | フェレット | ペット
 1ヶ月ほど前、YouTubeに愛するフェレット「どんぐり」ちゃんの水泳姿をアップしたら、2名の外人さんからいろいろアドバイスをいただいた。水深を浅くした方がいいとか、固形の台を置いたほうがいいとか、おもちゃを浮かべると喜ぶとか・・・・

 素直な私は、言われる通りにした。本当に忠実にその通りにした。恥ずかしさを堪えて、アヒル隊長まで買ってきた。それなのにどんぐりちゃんときたら・・・
ahiru1.jpg

アヒル隊長ガン無視ですよ。
ahiru2.jpg

 もうね。外に出たくて必死すぎ。途中からどんぐりちゃんの呼吸が荒くなってきたので、思い余って救出した。何度も言うが、決して動物虐待ではない。フェレットはもともと水遊びが好きな動物と聞いていたのだが、やはり小さいうちに母フェレットからそれなりの水泳教育を学ばなくては、水が怖いのだろうか。

 本当は動画を撮ったのだが、エンコーダーの調子が悪くて(vistaとの相性が悪いらしい)サイズが大きすぎてアップできないため、静止画で失礼する。

スポンサーサイト



1か0か
2007.10.10 Wed 13:06 | エッセイ | 小説・文学
 デジタルの世界は「1」か「0」かで決まり、その間はない。
 不思議なもので、日常の出来事もデジタルだなと思うことが、ままある。

 例えば車を運転していて、他の車とわずかにでも接触したとする。これは「事故」。言い合いになり、警察を呼び、保険を使い、車を修理に出し、大変な労力と出費がいる。ゴールド免許も取れず、事故歴1回という記録が消えない。
 しかし、あと1ミリというところで偶然にも車が止まり、接触を免れた場合。ヒヤッとし、クラクションを鳴らされたりしても、結果は「無事故」。刑罰もない、出費もないし、時間もとられない。しばらくすれば、何もなかったかのように忘れてしまうであろう。そう、何もなかったのと同じ。
 非常に似たようなシチュエーションであっても、前者は「1」、後者は「0」と分類される。

 デジカメのデータを全部消してしまった「1」 が、よく探したらあった「0」
 勧められるままに300万の壺を買おう「1」 と思ったが、やはり断った「0」
 彼と大喧嘩をして別れることにした「1」 が、次の日には仲直りできた「0」
 どうしよう出来ちゃったかも「1」 と心配してたら、生理がきた「0」

 そして人は「0」であれば、時間さえたてば全部忘れてしまう。どうせ反省するのは、その場限りのことなのだ。なんだろう?私が結果しか見なくなってしまったから、こういう考え方しかできなくなってしまったのだろうか。情報が多すぎて、いちいち細かいことを覚えていられなくなっただけなのか。
 でも最近、こういう人が結構多いと思うのだ。運よく「0」ばかりで過ごしてきて、「今まで悪いこと何もない」みたいな顔をして歩いてる人が、ウヨウヨしている気がする。「0」ばかりの生活でも、少しでも学習できていればいいのだが、なにやら日々忙しくてすぐに忘れてしまうのか、同じ事を繰り返してばかり。

 そして今、私は、分類できないモヤモヤした状況にいるのが、一番気持ちがわるい。はっきりさせたい。はっきりしなければいけないと思う。「1」か「0」か。極端?せっかち?何とでも言うがいい。

暗室
 あれから、閉じ込められていたガラスの部屋を割ろうとして近寄ってみたら、それは鏡だった。叩いても叩いてもビクともしない。ふと気が付くと、外に見えていた景色も、人も、全部なくなっていた。あれは何だったんだろう。あの楽しかった日々は、あの辛かった日々は、全部私の妄想だったのか。
 そもそもここを飛び出しても、旅立つあてもない。背中に羽も生えていない。どこにも行き場がない。勇気がなくて命を絶つ事もできなかった。
 私はまた、膝を抱えて丸くなった。このままこうして、最期の日を待つのだろう。

 そういえば昔、会社に「電波暗室」という、あらゆる周波数の波(音も)を吸収してしまう個室があった。休日出勤して働いていた私は、連日の睡眠不足と疲れからフラフラになっていて、ふとその部屋の中に入って昼寝をしてやろうと考えた。静かそうで、よく眠れそうに思えたからだ。私はそっと暗室に忍び込み、分厚い扉を閉めた。電気を消して、横になった。
 ところがである。落ち着くどころか、私は途中で頭がおかしくなりそうになった。何も音がしないのが、気持ち悪いのだ。本当に何も聞こえない。思わず自分で「あーっ」と声を出してみる。反響もない。目を開けても暗すぎて何も見えない。
 私は結局、数分と我慢できずに暗室を出てしまった。まだファンや空調の音がうるさい実験室の方が、よく眠れた。

 不思議なもので、側に何かの存在を感じることほど、心休まることはない。ペットでも抱き枕でも、ロボットでも扇風機でも、ガス検知器の声でもなんでもいい。なんでもいいから、側にいて何かの音を立ててくれるだけでいい。
 今、私は泣きながら悪夢から目覚めた気分だ。「どこにも誰もいなくなった夢を見たの」 だが、目をこすりながら回りを見ると、やはりここにも誰もいない。まだ悪夢の続きなのだろうか。いつになったら目が覚めるのだろうか。