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考え事をするとき
2008.04.19 Sat 10:57 | 情報番組 | テレビ・ラジオ
 「解体新ショー」という番組で、『考え事をするとき見上げるのはなぜ?』というテーマをやっていた。

 番組で「昨日の晩御飯はなんでしたか?」という質問を一般の人50人にしたところ、なんと8割の人が斜め上あたりをボーっと見上げながら考えていた。
 北海道大学の陳省仁教授(乳幼児発達心理学)によれば、人は見上げるしぐさをした瞬間、目から入った映像の情報を処理する”前頭極”という部分の活動が弱くなっていることがわかったという。つまり、目からの視覚情報を遮断し、過去の記憶を呼び起こそうとしているのだそうだ。

 目の動きをミクロ単位で調べている東京工業大学の張暁林准教授(認知機構学)によれば、人間は、普段目を小刻み動かしているのだという。これは、人間の目の”網膜”にうつった像はわずか数秒で消えてしまうため、像が消えないように目をこまかく振動させて、つねに新しい視覚情報を更新しているのだそうだ。
 ところが、張先生の実験によれば、考え事をすると目の動きが止まることがわかった。つまり、無意識のうちに目の動きをとめて、視覚情報を減らしているのではないかとのこと。

 人間の体はよくできているなあと思った。

 そして昔、心理学者の富田隆教授が、一般的な傾向の話としてテレビで教えてくださった話を思い出した。

人はものを思い出すときに、楽しい記憶だと上を見上げながら思い出し、嫌な記憶だと下に目を落としながら思い出す。

そんな感じの事だったと思う。
 これを応用すれば、たとえば初対面の人と話を盛り上げようと思った場合、趣味の話などで『○○って好き?どんなところが好き?』と聞いたとき、相手が「うんとー」と上を見ながら考えて答えたら本当に好きとわかる。逆に、相手が伏目がちに「うん」といえば、本当はあまり好きではないから、その話題は変えたほうがよいという会話テクニックの話だった。

 「解体新ショー」を見ながら昨日の晩御飯はなんだったっけ?と思い出そうとして、左下をボーっと見ながら思い出している自分がいた。
 やはり私は、食事にあまり興味がないらしい。

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