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退院2日目
2008.05.11 Sun 10:09 | フェレット | ペット
NEC_0186.jpg 昨日退院したばかりのどんぐりちゃん。ほとんど寝たきりではあるが、おやつが欲しいときだけヨチヨチと私のところへ歩み寄ってくるようになった。
 まだ縫ったお腹が痛いのか、完全な立っちはできないようだが、一生懸命に両手で私の足につかまる様子が愛らしい。ついついおやつも弾んでしまう。またコレが食欲が旺盛で、嬉しい限り。

←写真でもわかるが、お腹がペッコリ凹んでいる。

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スクールカウンセラー
2008.05.11 Sun 09:58 | ドキュメンタリー | テレビ・ラジオ
 録画していた「ETV特集」『スクールカウンセラーが見る子どもたちの心』を見た。

 少年少女による事件が相次ぎ、親も教師も“子ども”をとらえきれないでいる。そんな時代に、学校で子どもの心の問題に取り組んでいるのが、「スクールカウンセラー」だ。
 この制度が始まってから10年あまり。当初は“いじめ”や“登校拒否”への対処が最大の課題だったが、いまは、複雑化する子どもの心の闇にどう向き合うかだという。

(番組ホームページより)


 兵庫県で10年間スクールカウンセラーを務める高橋哲(さとし)さんは、リストカットや傷害事件など、年を追うごとに複雑化している問題の背景には、子供たちが抱えるストレスがあると言う。なぜなら、こうした生徒たちの多くが、自分の行為を覚えていないからだ。
 カッとなって周囲や自分自身に破壊的な行動を起こし、それを覚えていない。これは、強いストレスを受けたときに現れる”解離”と呼ばれる症状である。

解離(dissociation)
統一性のある記憶や人格がバラバラになってしまう。耐え難いストレスや心の傷から自分自身を守る防衛規制。

 高橋さんは、子供たちに”解離”という極端な問題行動が出ている原因のひとつには、家庭や親子関係の問題が潜んでいると考えている。夫婦の問題のストレスを子供にぶつける親、虐待など子供への関わり方に問題のある親、子供の抱えるストレスを受け止めるはずの家庭の力が弱くなっているだけでなく、逆に子供にストレスを与えている場合もあるのだ。
 高橋さんは最近、家庭を訪問するなどして、保護者へのカウンセリングにも力を入れるようになったそうだ。

 スタジオゲストで作家の石田由衣さんは、最近の子供たちのコミュニケーションのまずさも指摘する。

 社会全体の中でもそうなんですけど、言葉の扱いがひどくなりましたね。今みんな僕たち、言葉を使うときに、誰かに勝とうとして言葉を使うんですよ。要するにコミュニケーションの道具ではなく、優劣を決めるための道具。武器とかカミソリみたいに使うんです。
 それが今の社会全体どころではなく、実はアメリカやヨーロッパ世界全体でその傾向があるというのは、本当にちょっと僕は、言葉の仕事をしている者としては不安を感じますね。

同じく、スタジオゲストで臨床心理士会副会長の倉光修東大教授も言う。

 ”言葉がカミソリのように”という表現は、ほんとにメールとかそういうインターネットを使ったコミュニケーションではよく起こると思います。
 一見みんなコミュニケーションの道具を色々持っているようなんですけれども、面と向かって話をするとか、腹を割って打ち明けるとか、あるいは少々喧嘩があってもまた仲直りをして一緒にやっていこうじゃないかっていうふうな、そういう”全人的”な関わりって言うのが、すごく難しくなってきてるんじゃないかと思いますね。

これに対して石田さん。

 それは感じますね。言葉の中にある膨らみとか裏を読むとっていうことがなくなりましたね。言ったらもう言いっぱなし。今の子供達は、きしょいと言われたらきしょいと思われてるんだ、死ねといわれたらほんとにこの人は死ねと思っているんだ、という風に受け取ってしまうんですよね。
 それに関しては、もっと言葉ってその時の気分のものでしかなかったりしますから、膨らみだったり広がりだったりがあるんだってことを、ちょっと頭に留めといてほしいんですけどね。


 熊本県でスクールカウンセラーを勤める岡崎光洋さんも、子供の心の問題は、親への不満や不安の表れであると感じている一人である。
 岡崎さんが指摘する現代の親の特徴は、以下の3つがある。

現代の親の特徴
  1. 過干渉
    親の価値観で過剰にコントロールしようとすると、子供のストレスの大きな要因となる。
  2. なんでも子供の言いなりになる親
    親としての厳しさが欠けている。我慢や人間関係の難しさより、わが子が喜ぶことを優先。
  3. ネグレクト(養育放棄)
    子供たちは無気力状態で不登校になりやすい。どうでもいいという感じ。

だがこれらは、どの親もが少しずつ日替わりでやっているところがあると思う。
 倉光先生は言う。

 子供の苦しみの背景には親の苦しみがある。親の苦しみの背景に社会の苦しみがある。あるいは、教員だって苦しんでいるんですね。
 社会全体の苦しみがあって、それが子供に先鋭化して出てくるていうふに見たほうがいいんじゃないか。

今の日本社会、一体どうしてしまったのだろうか。

 石田さんの、最後の意見が胸にひびいた。

 ものすごくシンプルな事なんですけれど、日本の大人を見ていると、生活することをあまり楽しんでいないですよね。子供には『お前は大きくなったら何になりたいの?どんな夢があるの?』って普通に言いますけど、子供に『お父さんどんな夢があるの?どんな風に行きたいの?』って言われても、答えられないじゃないですか。
 心の教育って簡単にいいますけれど、大人のほうも自分自身にそれをやったほうがいいですね。子供には立派なことを言っても、会社では1円でも儲けようって事しか考えてない人多いですから。そのあたりはもうちょと自分自身の人生を考えたほうがいいのかもしれないですねぇ。

生活を楽しむ、人生を楽しむ。そんな生き方、私には到底わからない。

 兵庫のカウンセラー高橋さんが今とくに力をいれているのは、『ストレスマネジメント』という授業だそうだ。
 授業を見に行くと、嬉しいか?悲しいか?自分の席の前の人が感じている気持ちを、肩に手を置き想像するゲームをやっていた。伝言ゲームのように最後尾の人にまで先頭の人の伝わったのは、実に6列中5列。

 一生懸命やると、気持ちが伝わってくるぞっていうのは、必ずあるはずです。表情に出さなくても触るとだいたいわかる。それを感じるようにして。

こうした訓練によって、日々のストレスや辛いことに直面している相手の気持ちを、理解しようというのだそうだ。互いの気持ちを知り、思いやって支えあう。人と人の絆の大切さを伝えようとする活動が、少しずつ始まっている。