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人を支援するとは
2008.05.26 Mon 21:12 | ドキュメンタリー | テレビ・ラジオ
 昨夜、「NNN ドキュメント'08」で『ネットカフェ難民3 居場所はどこに?』を見た。

 昨年の11月に、同シリーズ2回目の「ネットカフェ難民 見えないホームレス急増の背景」を見て記事を書いたが、今回は生活困窮者の支援活動をしているNPO法人「自立生活サポートセンター・もやい」の活動に焦点を当てていたように思う。
 特に、今年3月に見た番組「ハートをつなごう(1)」で知った、「もやい」スタッフの冨樫匡孝さんの活動には、本当に頭が下がる思いだ。

 冨樫さんは、18歳の若さでネットカフェ生活と公園での野宿などを1年間つづけたヤスジ君(仮名)や、父親のギャンブルなどが原因で貧しい家庭環境に育ち中学から引きこもっていたタケル君(仮名)など、若者の支援を続けていた。ともに生活をしたり、ともに勉強をしたりしながら、彼らと同じ目の高さに立って、明日について生き方について一生懸命話をしていた。
 冨樫さんは言う。

 今とことん付き合うぐらいしか方法が思い浮かばないから、とことん付き合ってやってるけど、一人や二人ならとことん付き合うけど、何百人もいたらそんなの無理っすよ。だけどでも、そういう人たちに何か補ってあげないといけない。
 じゃあ俺に補えるのか?どうやったら補えるのか?わかんないけど、補ってあげないとどうしようもない。スタートしない。その気持はわかる気がするから。

なぜそこまでとことん付き合うのか。実は冨樫さんが、1年前は生活に追い詰められホームレス寸前だったのだそうだ。首を吊って自殺しようとしたが、紐が切れて死に切れなかったのだと言う。

 もう他にどうしていいかわからなかった。やっぱり居場所がないって感じることがすごくキツかったですね。追い詰められる感じ。誰にも受け入れられてないっていう感じ。

やはり人として一番つらいのは、疎外感なのだ。孤独感なのだ。それを知っている冨樫さんだけに、誰よりもその辛さをわかるから、少し余裕のできた今、何かせずにはいられないのだろう。

 けれどもヤスジ君は時々機嫌を悪くして、自分の事を叱る冨樫さんにかみついてこんな事をいう。

 俺が生活できていようができてなかろうが、そんなのお前らの知ったこっちゃねえよって話ですよ。「もやい」は俺が思うに、人を救ったと勘違いしている偽善者。

そんな事を言われても、冨樫さんはヤスジ君を見捨てない。文句もすべて受け止めて、静かに話を聞いていた。

 人を支援するとはいったいどういうことなのか。

 寄付金頼みで予算は限られ、メンバーのやる気だけで支えられているNPO法人だけに、「もやい」スタッフ同士の話し合いの場でも、『生活保護で支えた後さらにどこまでやればいいのか?』という議論では、いつも結論は出ないと言う。
 けれども冨樫さんは、スタッフ相手にも熱く語る。

 何人の人を生活保護につなぎました、って言っても、それを実績として認めてくれる人ってあんまりいないでしょ?だからそうじゃなくて、もうちょっとこう元気になりましたよってところを見せるためには、もうちょっとやらないと元気になれないんじゃねえかなーっと、すごく感じている。

人を支援する事が自分の居場所だと、冨樫さんはこのごろそう感じているそうだ。

 私も最近、”うつ”のネト友の相談にのったりしているうちに、あまりにも頼り頼られて、どこまで責任を持てるのかわからなくなり、悩んでいたりした。調子よく話をあわせたりしているうちに、これは偽善なのではないかと思うこともあった。
 けれども、冨樫さんの毅然とした”できるだけ付き合う”という姿勢。そしてまた、そこに自分の居場所を見つけて逆に救われているようなところ。それを見て、私も『これでいいんじゃないかな?もう少しがんばろうかな?』という気持になれた気がした。



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無防備
2008.05.26 Mon 20:00 | フェレット | ペット
 すっかり元気になったどんぐりちゃん。お気に入りのハンモックの上で、ユニクロの帽子にくるまって丸くなって寝ていたはずが、気がついたらこんなになっていた。

 無防備すぎである。

本当の強さの話
2008.05.26 Mon 18:57 | NHK教育 | テレビ・ラジオ
 「一期一会 キミにききたい!」の『本当の強さの話』という回を見た。元『I WiSH』ボーカルでシンガーソングライターの川嶋あいさん(22)が、義足のスプリンター中西麻耶さん(22)と3日間を過ごすものだった。

 中西麻耶さんは、陸上短距離の日本新記録を持つ、北京パラリンピック代表選手である。
 「あなたは自分を強いと思いますか?」の質問に「はい!」と笑顔で答える中西さんは、もともとソフトテニスの選手だった。高校時代は九州大会で優勝しインターハイに出場するなど、テニス漬けの毎日を送っていた。が2年前、仕事中に鉄骨が足に落ちる事故に見舞われてしまう。
 そのとき中西さんは、とにかく早くテニスに復帰する道を選択したのだという。右足ひざ下の切断も、担当医が、「足を切断して義足にしたほうが退院が早い。」と言うのを聞いて「切ってください。」と自分で決めたらしい。

 退院後すぐに義足で復帰したテニスだったが、いくら大会で予選を勝ち進んでもなぜか代表に選ばれなかったため、中西さんは陸上への転向を決意。そしていきなり日本記録を塗り替えた。

 「嫌だとおもったことはない?」との川嶋さんからの質問に、中西さんはこう答えた。

 普通の健常者の人が『もう嫌だ』とか言ったら『こらーっ』て言うじゃない?でも私が『嫌だ』と言ったところで、8割方の人がたぶん『もうやめといていいんじゃない?』って言うじゃない?
 障害を持ってるっていうところで、甘くなっちゃうし甘くされちゃうところがあるから、私はそれが嫌で。常に逃げ道と隣り合わせっていうか、常に保険があってやってるような感覚があるから、それに頼るぐらいなら走るだけ。逃げ道をつくらない。

なんと強い女性だろうか。
 また「前向きにいられる秘訣とか方法とか考えたりする?」の問いには

 足がもうないのになんで生きてるんだろう、っていうのはやっぱり考える。足がないのに生きるはめになったっていう事に、何かが意味あるはずだ、生きてることに何かがあるはずだ、みたいなものを探してたんだけど、探したところでないものはないから、もう認めちゃう。
 とにかく自分の弱いところも、できないところも、できるところも、私は認めてるのね。

そういって笑う中西さん。

 実は川嶋あいさんは、16歳で親を亡くし天涯孤独の身となった生い立ちを持っていた。そのせいかどうしても周りを気にして、「私って一人ぼっちだし、いていいのかな?」と思ってしまうのだという。挫折を味わっても頼りにするものもなく、弱音を吐けないのだと言う。

 私はね、”弱さ”の中に”強がり”があるんだよね。人に吐き出してしまえば楽になるのは絶対あるって思うんだけど、言えないんだよね。どう思われてるんだろうって気になってるところがまだあるし。
 私はね、麻耶ちゃんとは違って、たぶん一生『私は強いです』って言い切る時はないと思ってる。弱さがある方が、そこにやっぱり自分自身を感じるし、自分の人生を生きていく意味を感じたりして、弱さを埋めてくために歌を歌ったりライブやったり・・・

 私はまさに川嶋さんのような考え方の人間だ。もっと悲観的かもしれない。弱さを人にさらけ出すことができない。他人に助けを求めるぐらいなら、死んだほうがましだと思う。川嶋さんよりずっとずっと恵まれている境遇にも関わらず、だ。それがひどく情けなく思えた。

 最終日、中西さんは川嶋さんにこう言っていた。

 人生にハンディキャップがあったほうが、私は全然強くなれると思うから。そのハンディを越せない人にはハンディキャップはないと思うのね。越せる人には越せるだけのハンディキャップも背負ってくると思うし。

真っ直ぐな強さで挫折を吹き飛ばす中西さん、悩んだり迷ったりしながら挫折を乗り越えようとする川嶋さん。どちらの女性も強いと思った。2人とも結局は、自分の弱さを自分自身として認めているのだから。