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道のりは長い
 昨日見た『“新しい”うつ病とどう向き合うか』という番組について、うつ病のネト友と話をした。患者同士で語り合い、不安を和らげ勇気づける。それがいかに心強いことか、それはネットのうつ仲間と話をしているだけでも感じるが、精神科医や臨床心理士などの専門知識をもった人がいないことが少々気がかりではあった。

 幸いその友人の通っている精神病院では、デイサービスをやっているらしい。担当医から「通ってみるかい?」と打診されているという。けれども友人は、デイサービスに行くのをためらっていた。人見知りだし、そういう場で人の輪に入れないという。大人数の前で話すと何を話していいかわからなくなって、黙ってしまうという。
 先日テレビで見た『隣人祭り』もそうだが、もともと人間関係がうまくいかなくなってうつ病になるのか、うつ病になったから人間関係がうまくいかなくなるのか不明だが、とにかく私たちは人付き合いが苦手でおっくうなのは確かだ。「さぁいらっしゃい!」と言われても、そうそう自分から近寄れるものでもない。
 だから、その友人がデイサービスをためらう気持ちも、とてもよくわかる。

 私は数年前、とあるボランティア団体が開催している自助グループの会に参加したことを思い出した。彼に半ば強引に連れて行かれたのだった。
 参加者は10人ほどだったであろうか。ボランティア団体の方はうつ病経験者の方で、聞き役に徹してくださっていた。初めての参加者が多かったようで、一人ずつ自己紹介をしているうちに、『私の症状はこんな感じで・・・』といった告白に大半の時間を費やしていった覚えがある。
 話を聞いているうちに、うつ病にもいろいろな人がいることがわかった。うつ病歴が10年以上というベテラン(?)の人がいたり、私とは症状が少し違うなあと思える人がいたり・・・。結局私は、あまり深いところまでは話せなかった気がする。いつも人の顔色をうかがっている私である。その場でも空気を盛り上げようと思って少し笑いを交えて話してしまったり、”自分は平気”という顔をして他の人の話に一生懸命あいづちを打ったりしていた気がする。なんとなく『病気自慢大会』になっている気もして、一番症状がひどい人の前では”負けた感”いっぱいになり、自分の話なんてできないと思った覚えもある。
 その会は月一回開催していて、参加の強制はしていなかったので、それっきり連絡もないし私もそれ以来参加していない。今思えば、よくあの場所まで出かけることができたなぁという感じである。

 孤独なうつ病患者。自分の本当の気持ちを洗いざらい話せるようになり、理解者を得るまでの道のりは長い。そしてそこからが、真の治療の始まりなのではないかと思う。

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長引くうつ病
 今晩の「クローズアップ現代」は、『“新しい”うつ病とどう向き合うか』というテーマであった。

 成果やスピードが求められる変化の激しい現代社会において、”うつ病”は『心の風邪』とも言われ、誰でもかかる可能性がある病気である。しかし、抗うつ薬を飲み適切な休養を取ることで治る病気とされ、実際多くの患者が半年程度で回復しているそうだ。(本当だろうか?)
 だがその一方で、抗うつ薬の投与を受けても症状が改善せず、治療が長期化している人が多くいることもわかってきたという。いま100万人を超えたと言われるうつ病患者のうち、50%が再発し、その半数が慢性化しているそうだ。

 その理由の1つには、これまでの典型的なうつ病とは症状が異なるタイプの、”新しい”うつ病が増えている事があげられるという。最近特に増えているのは次の2つ。

非定型うつ病
20~30代の若い人に多い。昼間気分が落ち込むことはほとんどなく、落ち込むのは夕方になってから。自分を責めるより、イライラが他人への怒りとなって現れることが多く、しばしば周囲に当り散らす。寝ても寝ても満足できない、過剰な睡眠が特徴。

双極性障害(Ⅱ型)
躁うつ病の一種。”うつ状態”の中に、時々気分が高まる軽い”躁状態”が現れる。この患者が抗うつ薬を飲むと、極端な”躁状態”を引き起こしてしまい、対人関係でトラブルになる行動を引き起こす可能性がある。その反動で、”うつ状態”に戻ったとき気分が激しく落ち込み、最悪の場合自殺につながるケースもある。

どちらも、医師が症状だけを簡単に判断して”典型的なうつ病”と判断してしまう事が多く、抗うつ薬でも症状が改善されないばかりか、かえって悪化させてしまうこともあるという。
 スタジオゲストで日本うつ病学会理事長である野村総一郎医師は、『本来精神科医は、その人の性格や考え方、ストレスの具合、家族の状況などを含めて、丁寧に診断をするべき』と言う。

 私は”うつ病”と診断されてから、もうかれこれ5年ぐらいたっていると思う。なので、番組冒頭で『多くの患者が半年程度で回復している』と聞いて、私だけ取り残されたみたいでとてもショックだった。
 もしかしたら”典型的なうつ病”ではないのかもしれないと思い彼に聞いてみたが、客観的に見ても、私が周囲に当り散らすことはないし、ハイテンションになることもないと言う。ではなぜ私はこんなに長く治らないのか、自分だけがおかしいのか、結局自分を責めるしかなくなってしまう。
 しかし彼いわく、彼の会社でも”うつ病”という人はチラホラいるらしいが、半年で治った人なんて聞いたことないと言う。私の周りのうつ病仲間も、ほとんどが何年もうつ病に苦しんでいる人ばかりである。本当に、半年で治るのが一般的なのだろうか。

 番組の後半では、薬だけに頼らないうつ病治療についてやっていた。沖縄県にある総合精神保健福祉センターでは、抗うつ薬で症状が改善しなかった患者さんたちが、投薬治療を受けながら週に一度集まり語り合う試みを3年前から始めていて、効果をあげているという。
 これまでうつ病治療では、患者同士が深く関わりあうことを避ける傾向にあったそうだ。他人の悩みを聞くと負担になり、症状を悪化させる危険があると考えられていたかららしい。

 けれども所長の仲本晴男医師は、医師も話し合いに参加すれば病状を悪化させることはないと考えた上で、患者の孤独感を和らげるのが回復の近道だと考えたのだ。

 やっぱり孤独なんですよ。一人なんですよね。ですからね、孤独感っていうのは、うつ病からくることもありますけども、回復を妨げる要因として大きいと思っている。
 お互いが回復の力だって思ってるし、参加者の方にも言ってます。お互いに支えあう。

話し合いには、職場復帰を果たした人や、症状が回復した人も参加している。患者の1人は言う。

 主治医の先生にも心を開けなくって、ここに来るとこんな弱いところがあってもいいんだってちょっと自分で認められるようになったり、ひとりじゃないんだっていうのがやっぱり大きいです。

こうした試みについて、スタジオゲストの野村総一郎医師は言う。

 とにかく慢性的なうつ病の方は、薬が十分に効かない場合が多いわけですから、いろんなことを試みなきゃいけない。1つの試みとして評価できますし、これからこれがほんとに有効なのか検証しなきゃいけないですけど・・・

待てよ?ということは、慢性的なうつ病を直す方法はまだ確立されていないということか。どうしても治らないような者は、なんでもいいからとにかく試行錯誤でやってみなければならないということか。私は先生の『・・・なきゃいけない。』の連発が少し気になった。
 まず、なぜ病気を治さなければいけないのか、その点が私にははっきり見えてこないのだ。

 たまたま今日のニュースでやっていた統計が気になる。

 日本国内で昨年1年間に自殺した人は前年に比べ2.9%(938人)増の33,093人で、このうち「うつ病」が原因・動機とみられる人が約18%に当たる6,060人に上ったことが19日、警察庁のまとめで分かった。
47NEWSより)



自殺の原因「うつ病」がトップ 10年連続3万人、60歳以上は最多(47NEWS)
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