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ストレスのやけ食い
2008.08.31 Sun 14:45 | 情報番組 | テレビ・ラジオ
 録画がたまっていた。「解体新ショー」 を見てみたら、 『ストレスで ”やけ食い” するのはなぜ?』 というテーマをやっていた。

 京都大学の井上和生准教授(栄養化学)は、それは、野生動物にとって最大のストレスである ”天敵との戦い” で生き残るために必要なのが ”エネルギー” であるからだという。

ストレスがかかった時に物を食べたくなるのは、エネルギーを補給するためにそういう反応が起こるんじゃないかなと思います。

しかも、そのエネルギーは緊急事態に備えて、内臓脂肪として蓄えられるそうだ。だから ”ストレス太り” なんていうことが実際にあるんだなぁと納得した。

 そして興味深い事に、そういう時に脂っこいものが好まれるのは、エネルギーになりやすいだけではないという。井上先生によれば、油を食べると脳からご褒美ともいえる ”ドーパミン” が分泌され快感を得られるのだそうだ。それがストレスを癒す効果にもなっているのだろうか。
 逆にドーパミンを減らしてしまったマウスは、ご飯を食べないという実験結果も出ているそうだ。食べる→美味しい・気持ちいいという感覚があるからご飯を食べる。生物として自然な状態といえよう。
 今の私が、食欲もなく食べることを嬉しいと思わないのは、ドーパミンの量が少ないのだろうかと思った。そういえば最近、肌がカサカサである。甘い物も脂っこい物も食べていない。パンばかり食べているのがいけないのだろうか。だが脂っこいものを食べたいと言う欲求もさしてない。あぁ、どっちが先なのだろう。まずは油でもなめてみようか。

 井上先生は言う。

人類というものが成立してから今日までを1年として、その中で私達が自由に物が食べれるようになった日は、12月31日午後6時です。

人類は長い間飢えに苦しんできたのだ。次にいつ食べられるかわからない状態で生活してきた昔の人達にくらべて、今の私達はおいしいものをいつでも好きなだけ食べることができる。私はきっと典型的な現代人の贅沢病なのだろうと、反省した。

感情の糸
 俳優の柳楽優弥さん(18)が、薬大量服用による自殺未遂をしたそうだ。百数十錠の薬を飲んだらしい。似たような事をしてしまった私は彼の事を責めることもできないが、同情する気もない。というか、不思議なことに何も感じない。感情の糸が切れてしまっているようだ。

 昨夜、24時間テレビ内のドラマ 『みゅうの足パパにあげる』 を見た。松本潤さん演じる主人公が、手足が動かしにくくなってしまう ”性炎症性脱髄性多発神経炎” という難病にかかってしまうが、一生治らないという絶望の淵から、家族の励ましによって精神的に立ち直っていくという話だった。
 とてもいい話で、私は涙が止まらなかった。けれどもその涙は、自分を責める涙だった。ドラマ中に出てくる励ましのセリフ── 『必死に生きようとしてる人に失礼だぞ!』 、『だったら死んじゃえばいいのよ!死んじゃえ!』 聞いていて辛かった。怠けている自分が、責められているように感じた。
 私はいま、どんな感動的なドラマを見ても、”私も頑張ろう!” とは思えない。必死で生きようとしている人たちに失礼なのは、重々承知だ。けれども、それこそ感情の糸が切れてしまっているようで、理性的な部分の方の脳で、そんな自分は消えてしまえばいいと思うことしかできない。

 体が不自由でも心が健康で 『俺は幸せだ!』 と言える人がいる一方で、体が健康なくせに心が不完全で 『生きるのがつらい』 ともがく私がいる。うつは本当に心の ”癌” なのだなぁとしみじみ思うのだった。

無題
2008.08.30 Sat 16:03 | ひとりごと | 心と身体
 何もしたくない。こんなときもあるさ。むしろ最近はこんな日ばかり。

128億光年の宇宙見物
 オリンピック中継でしばらくお休みしていた 「爆笑問題のニッポンの教養」 が、いつの間にか再開していた。シリーズ予約録画がしてあったので、なんとか見逃すことなく 『128億光年の宇宙見物』 を見た。

 今回のゲストは、国立天文台ハワイ観測所所長の林正彦教授(天文学)だった。国立天文台ハワイ観測所といえば、あの巨大反射望遠鏡 「すばる望遠鏡」 がある天文台だ。先生は、すばるで撮影した星や銀河たちをいくつか見せてくださったが、どれもが息を飲むほど美しかった。そう、私は小さい頃から星が大好きな少女だった。

 宇宙の果ては、137億光年先にあると言われている。林先生はすばる望遠鏡で、128億8000万光年遠方にある銀河を発見するという偉業をなしとげた。
 爆笑問題の太田さんが思わず言った。

 星ってロマンチックな意味があるじゃないですか。なんでかなっていうと、やっぱりすごい遠くにあるからですよね。
 でも信じられますよね、なぜか。光の届いてるって言うことは、星が消えてもその存在が見えるっていうことじゃないですか。この光が動く限り、空間がある限り、永遠ですよ。星は信じられるなって思うんですよ。星は消えないと思うんですよ僕は。

この世に ”永遠” なんてものはないから、何かにすがりたい。自分の存在が消えても、何かを残したい。そんな太田さんの気持ちを感じ取ったが、それは私が思っているから勝手にそう思えたのかもしれない。

 ところで、なぜハワイのマウナケア山頂が天体観測の一等地と言われているのかというと、マウナケア山頂から見る星は瞬(またた)いていないからだそうだ。星が瞬くのは大気が邪魔をしている証拠で、マウナケア山頂は平地の60%しか空気がないと、林先生は言う。
 でも私は、やっぱり肉眼で見る星は、瞬いた方がいいと思う。ときどき星が私に、ウィンクしてくれているような気持ちになれるし、瞬く星々は見ていて飽きないからだ。

 けれども最近の都会では ”光害” のせいで、晴れた夜でもなかなか星が見づらくなったものだ。どこか光の全くないところへ行って、降るような星空を見てみたいと思った。たぶん私は、泣いてしまうだろう。

生き続ける
2008.08.27 Wed 10:11 | 家族・身内 | 心と身体
 『薬のしまい方』 という記事で、私は ”彼は私の薬に興味がないようだ。” と書いた。ところが昨日、私は自分の薬箱の中に1枚の紙切れを見つけた。彼の丸い字だった。

ユーロジン(金色) : 睡眠薬
パキシル : こううつ剤 (SSRY)脳
レキソタン : 精神安定薬(とんぷく)
メイラックス : 緩和な精神安定剤
  :
  :

などと、たどたどしい字で書いてあった。SSRYってなによ!と思いつつ、涙が出た。
 あの時、すぐに帰ってきてくれてありがとう。頭を叩いてくれてありがとう。彼が 「生きることがぐりえちゃんの仕事だよ」 と言ってくれるから、私は生き続けられる。

※(誤)SSRY (正)SSRI
障害者とパートナー
2008.08.25 Mon 22:25 | 家族・身内 | 心と身体
 NHKの福祉情報番組 「ハートをつなごう」 の 『発達障害第10弾 第1夜』 を見た。

 発達障害とは・・・

軽度発達障害
 人間の初期の発達過程が何らかの原因によって阻害され、認知、言語、社会性、運動などの機能の獲得が障害された状態を「発達障害」と呼びます。基本的には脳の機能的な問題が原因で起こるもので、知的障害、広汎性発達障害(自閉症)、高機能広汎性発達障害(アスペルガー症候群・高機能自閉症)、注意欠陥多動性障害(AD/HD)、学習障害(LD)などがあります。
 発達障害の原因は遺伝子異常、染色体異常、体内環境の異常、周産期の異常、生まれた後の病気や環境など様々ですが、多くの場合原因はわかりません。
Yahoo!ヘルスケア家庭の医学より)

他者とのやりとりが苦手で、他者の意図や感情が読み取りにくい、会話が一方的で自分の興味関心事だけ話すといった症状も、発達障害である可能性があるという。

 今回はそんな発達障害というテーマの中でも、『「パートナー」の現状と対策』 という話題であった。実際、どちらかが障害をもつカップルでは多くの離婚や別居が存在するという。うまくいっていても、長年の苦難があるという。私も精神障害を持つ身としては、さぞかし夫に迷惑をかけているだろうと、他人事ではないなぁと思いながら番組を見た。

 番組に出演されていた、後藤健治さん・恭子さん夫妻が、とても明るくてよかった。後藤さん夫妻は、夫の健治さんが発達障害だという結婚15年になる夫婦である。恭子さんにこの15年の感想を聞くと、即座にこう答えたのが大変印象的だった。

楽しかったです。いろんな事がありすぎて(笑)

なんという大らかさだろうかと思った。
 結婚当初は驚きの連続で、出かけるときのやりとりもこんな具合だったという。

『気をつけて行ってきてね。』
『どうして君に言われなきゃいけないの?気をつけるのは自分だから人に言われなくてもいい。』
『違うんだよ。気をつけてって言うのは、裏の言葉に ”怪我もなく無事に帰ってきてね” っていう意味が入ってるんだよ。』
『じゃあそういう風に言えばいいじゃないか。』

今では自分の病気を理解している健治さんは、無理していい夫になろうと思わないことにして、”偏屈者宣言” なる文章を発表したそうだ。これに対して、恭子さんはこう笑う。

今頃気づいたの?前から知らなかったの?それで結婚したんだもん。そこを承知で結婚したので今さらって感じ(笑)

 最近の健治さんは、『大変だったー』 という恭子さんに対して 『大変だったね』 とねぎらいの言葉をかけることができるようになってきたのだそうだ。その事について健治さんは、次のように説明する。

 二ヶ国語を使えるようになれって言う感じ。発達障害の世界の意味合いと全然違う2つの言葉の世界があるから、そういうことを学習して、意味があることを理解する。

健治さんも頑張っているのだ。お互いに歩み寄っている姿勢が見られて、いいカップルだなあと思った。
 カウンセラーの服巻智子さんがおっしゃった。

パートナーの方が違いを楽しまれてますよね。一つ大きな秘訣だなぁと。違いを楽しめるところまでいくのが、結構な山あり谷ありですけど。

病気も個性だと割り切って、楽しめればいいのだろうな。

 前出の後藤恭子さんは、本当に嬉しそうに言っていた。

今でも完全にわからない。刺激があって楽しい。

障害者とそのパートナー。障害の特性をわかってしまえば、意外と貴重な経験なのかもしれない。自分なんかいない方がいいんだと落ち込んだり、それに気づかずふり回されたりして、お互いに疲弊しませんように。