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倒れていない
2008.10.22 Wed 20:06 | 今日の出来事 | 心と身体
 倒れてしまった。
 色々と雑用をこなしてから夫の病院へお見舞いに行ったら、談話室で貧血を起こして、ソファに(物理的に)倒れてしまったのだ。激しい眩暈、過呼吸、微熱、冷汗・・・、私はとにかく遠のく意識を引き戻すのに必死だった。

 果たして私は待望(?)だった『倒れる』ことができたのだろうか?いや、そうではなかった。
 病院なので、お医者さんも看護師さんもたくさんいる。けれどもどう見ても、点滴のチューブをつけた夫が病人で、外来バッヂをつけた私はただの”だらしない見舞客”でしかなかった。

 夫が食事に戻っている間、私はどうやら壁伝いに歩いて廊下にあったソファまで少し移動し、そこで醜態をさらすべく一人横になっていたようだったが、『大丈夫ですか?』と声をかけてくれる人は誰一人としていなかった。朦朧とする意識の中で、『誰か助けてください。水をください。』と声を出そうかとも思ったが、みんながとても忙しそうに足早に歩いている場所で、患者でもない私に何をしてくれるというのだろうかと躊躇した。

 逆に病院内だと、診察券がないとだめとか、診療時間外だからだめとか言われそうだなと、そんな事をうつらうつらと考えてしまった。病院内から119番すれば、救急外来のところに運んでもらえるのかなあとも思った。
 昔デパートのソファで倒れたときは親切そうな店員さんが『大丈夫ですか?』と声をかけてくれたなとか、電車で貧血で倒れたときは誰も声をかけてくれなかったなとか、会社で倒れたときは地面に寝かされたなとか、昔の事を色々と思い出した。

 たぶん私は甘えているのだと思う。他人を当てにしすぎなのだと思う。構ってもらいたいだけなのだと思う。
 1時間ほど夫のベッドで横にならせてもらい、意識がはっきり戻ってから車でゆっくり帰ってきた。多少タイヤが駐車場の縁石に乗り上げたぐらいで、事故も起こさず無事に帰ってこれてよかった。

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