全国の自殺者は11年連続で3万人を超える異常事態。特に中年男性が多いのが日本の特徴だ。この自殺の多い中年男性をターゲットに自殺対策を進めるのが、静岡県職員で精神科医の松本晃明。松本が注目したのは、うつ病の典型的な症状である不眠だ。自殺者の4割近くがうつ病と言われるが、うつ病で医者にかかるのは4人に1人しかいない。気づきにくいうつ病に気づいてもらうためにはどうすればいいか。(番組ホームページより)
年間3万人を超える自殺者。これは約18分に1人が自殺している計算になる。番組冒頭でそう言われても、まだどこかピンとこない私がいた。番組内ではさらに、自殺に関するこんな数字も出ていた。
確かにこうした具体的な比較を聞くと、いかに自殺者の数が多いのかがわかる。ではどうすれば自殺は減るのか。全国の行政が頭をかかえている問題だ。
- 自殺で亡くなる人は、交通事故で亡くなる人の5~6倍に当たる。
- 静岡県の40代の男性は、癌より自殺で亡くなる人のほうが多い。
これに対して、元精神科医の松本さんが提案する自殺対策は、とても簡単なことだった。それは「眠れていますか」と声をかけること。松本さんが着目したのは、うつ病の症状として現れる不眠だった。2週間以上眠れない症状が続いていれば精神科へと紹介するのだ。はじめは、かかりつけの内科医から、また薬局の薬剤師から声をかけてもらうように呼びかけた。さらに、TVCMやポスター、パンフレットなどで、家族や職場の同僚が「ちゃんと寝てる?」と互いに声をかけ合うよう、うながした。
眠れないことに着目した自殺対策は、全国にも例がなかったそうだが、実際、松本さんが力を入れた富士市はこの”睡眠キャンペーン”によって、2年間で40代50代男性の自殺が半分に減ったそうだ。
松本さんは、この流れに手ごたえを感じつつも、まだまだと首をふる。
将来的には、メタボ対策、交通安全運動、そういったものと同じで、睡眠・不眠の取り組みが国民運動化していかないと、本当の意味合いで、日本全体でうつの方が救われる、自殺の方が救われるという流れになっていかない。
私もうつ病になりかけた頃は、夜なかなか寝つけなかったり、朝早くに起きてしまったりしていたことを思い出す。確かにそれだけでは精神科へ行こうとは思わなかったし、それがうつ病だという知識もなかった。あのとき誰かが教えてくれたら、もっと早く治療できていたのかなとも思った。
けれども私は、松本さんたちの運動を聞いて感じた。睡眠障害やうつ病の治療もさることながら、むしろ”声かけ”を通して、『いつも誰かが気にかけてくれている』と思える事こそが、大事なことなのではないか。『1人じゃない』と思える事こそが、人を強くしたのではないか。
声をかけあうことで、自殺は減っていく。そのきっかけとして、「ちゃんと寝てる?」この言葉はすごくすてきな言葉だと思った。

フェレットのどんぐりちゃん。昨日7針縫う開腹手術をするも、今日面会に行ったら元気な姿をみせてくれた。しこりは、腹膜間リンパ節にできていたとのこと。悪性リンパ腫かどうかは、これから組織を検査に出して調べてもらう。わかったところで、手の打ちようもないのだが・・・。早くも明日退院予定。
夫。風邪をこじらせて、肺炎になってしまった。インフルエンザ検査の結果は陰性だったが、精密検査などから考えるに、新型インフルエンザによるウイルス性肺炎の可能性もあるそうだ。念のためということで、タミフルを処方される。
ということは、私は新型インフルエンザの濃厚接触者なのだろうか。数か月前だったら軟禁状態におかれたかもしれない人物が、自覚のないまま外出をしていることが少し怖い。マスクぐらい用意しておこうと思う。
ところで、人のインフルエンザは、フェレットにも感染すると聞いた事がある。新型インフルエンザも同じなのだろうか。どんぐりちゃんは術後だけに、それが心配。
新型がインフル主役に? 米大学、フェレットで実験(西日本新聞 2009年9月2日) -- フェレットは人と同じようにインフルエンザウイルスに感染し、症状も人に似ているため実験に使用されることが多い。
連休最終日の今日になって、夫が熱を出した。てきぱきと動けない私を助けて、ここ数日かなり家事をやってくれていた。あぁ、夫が熱を出したのは、また私のせいだ。すべて私が悪いのだ。そう思ってしまう。
そういえば、フェレットのどんぐりちゃんにも災いがふってきた。週末、リュープリン注射をうけに病院に行った時、おなかにしこりが発見されたのだ。開腹してみないとわからないが、深刻なしこりだという。彼は今週、緊急手術のはこびとなった。
なぜいつも、私ではなく他の者に罰がいくのだろう。どうせ倒れるなら、私が倒れればいいのに。神様はいじわるだ。なぜ私の体はピンピンしているのだろう。
これは、9月16日内閣総辞職にあたっての記者会見で、麻生首相(当時)が最後に語った言葉である。私はこの言葉を聞いて、嬉しいような悲しいような、複雑な気持ちになった。こんな時代に希望なんかもてない。もてないが、麻生さんはそれをわかっていて、あえて鼓舞しているようにも思えた。私は、これまで幾多の困難を乗り越え発展してきた日本人の力を信じています。『日本の未来は明るい』 未来への希望を申し上げて、国民の皆さんへのメッセージといたします。
(首相官邸ホームページより)
ちょうど先週、NHKのクローズアップ現代で『“希望”を科学する』というテーマをやっていた。あるアンケートでは「希望がない」または「希望があるが実現できない」と答えた人が3人に1人という結果が出ているそうだ。失業率5.7%、半年の自殺者が17,000人を超えるなど、なにを見ても過去最悪のこの日本で、どうしたら希望を取り戻すことができるのか。
東大の社会科学研究所を中心に、経済学、歴史学など40人をこえる研究者が参加して、「希望とは何か」を科学的に読み解こうというプロジェクトが2005年から始まっているそうだ。”希望学”である。
このプロジェクトの中心人物である、玄田有史教授(東京大学)は、若者達が希望をもてなくなる社会を、次のように指摘する。
本来、希望というのは若者の権利のはずなんです。若者が希望を持つことを諦めているということを、甘えだとか、力がないだとか、そういう形で決め付けるんじゃなくて、やはり一人一人の大人が自分自身の問題として深刻に捉えていかなければいけない。
そして若者が希望を持つためのきっかけを持っているのは、本当はいろんな経験をしてきた大人なのだ。
”希望学”では、「ウィークタイズ」(ゆるやかにつながる)という言葉があるそうだ。
いろいろな経験をしてきた者同士が、やさしく刺激しあう。その中に希望を生み出す解決策があるという。玄田先生は言った。いろいろな価値観や情報が違う人が、耳を澄ましたり話をするうちに、可能性を生み出す原点となること。
ゆるやかにつながるために一歩前に出てみる。迷ったら参加してみる事が大事。
そんな中で私の印象に残ったのは、釜石の過疎化する町で、70歳を超えてなお希望再生のために奔走する八幡登志男さんの言葉だった。八幡さんは、「どうしたら苦しい経験を乗り越えられるんですか?」の問いに
とおっしゃったそうだ。涙が出そうな暖かい言葉ではないか。3人わかってくれる人がいれば大丈夫だから。
そうだ。大勢でなくていい。3人もいれば十分だ。自分のことをわかってくれる人が3人でもいれば、それだけで希望がもてるような気がするではないか。まず話してみよう。そしてまた話を聞いてみよう。そんなことを思った。
これは困った。ヘビーローテーションで着まわしていた私のお気に入りのTシャツである。以前入院中にも、別室のおばあちゃまとパジャマが『ユニかぶり』(他人とユニクロの服がかぶる事)してしまった経験はあるが、今回のTシャツは柄が派手なだけに、かぶるとかなり恥ずかしい。
外に出る回数が増えて、どうやら服にも気を使わないといけなくなってしまったようだ。とても気が重い。別にいいじゃないかと思われるかもしれない。けれども、私はできれば他人と関わりたくないのだ。なるべく目立たないようにしたいのだ。いっそのこと透明人間になりたい。もっと言えば消えてしまいたい。
さて、明日はどの服を着ていこう・・・