若かった頃は「ぐりえちゃんが彼氏だったらよかったのにな」とよく言われた。1回や2回ではない。3回は聞いた。悪いが私にはそのような趣味はない。顔は童顔だし、背も小さいし、プニプニしているし、優柔不断だし、どこが彼氏にしたい女友達なのか知らないが、男前No.1に選ばれたこともある。

 私の交友関係は、狭く深く、である。狭く浅く、かもしれない。グループの輪から一歩離れて、考え事をしながら1人で歩いていることも多かった。その距離感がちょうどよかったのだろうか。
 確かに若い頃から車を持っていたり、携帯を持っていたり、ガジェット好きでとにかく変なものを持っていたり、アウトドアが好きだったり、スポーツが好きだったり、雑学が好きだったり、うんちくが好きだったり、気が合うのは男の子の方が多かった。
 そして何より、今では考えられないが、表面上は優しいフリをしていたが、かなりの無責任女だった。責任を感じていたのは勉強とか仕事とかそういう自分のworkの面だけで、他人に対しては無責任この上ない人間だった気がする。「You、思い切ってやっちゃいなよ」とか、「代わりにやっといてあげるよ」とか、適当に大きな事を言っていたような気がする。
 いっそのこと、私は男に生まれればよかったのだろうか。でも自分だったら、絶対こんな男いやだ。誓ってもいい。必ずマザコンになっていた。母親のいう事を全部ハイハイ聞く男なんて最悪だ。

 それにしても男前で太っ腹だった私。どこにいってしまったんだろう。きっとあの頃は若すぎて、怖いものしらずだったんだろうな。

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