fc2ブログ
おまわりさん
2007.11.01 Thu 11:16 | エッセイ | 小説・文学
 おまわりさんが来た。見回りながら住民台帳みたいなものを作っているらしい。新人おまわりさんらしく、つぶらな瞳がキラキラしていて、制服もピカピカだった。「最近はバイクによるひったくり事件が増えていますから、カバンは道路の反対側に持つように注意してくださいっ」などと、一生懸命お話ししてくれた。

 交番勤務のいわゆる「おまわりさん」、そういえばいろんな人がニュースになったなと思い出した。一番忘れられないのは、板橋署常盤台交番の宮本邦彦巡査部長。

2007年2月6日に、線路内に侵入した自殺願望の女性(39)を助けようとした警視庁板橋署常盤台交番の巡査部長〔二階級特進で警部〕(53)がときわ台駅を通過する急行電車にはねられて重体となり、2月12日午後意識が戻らないまま板橋区内の病院で亡くなられた。

 日ごろから温厚、真面目、優しいと評判だったおまわりさん。なんで神様はこんな素晴らしい人の命を奪って、不必要な人間を生かしておくのだろうと思ったものだ。こんなおまわりさんが居てくれた街は、とても安心な街だったのだろう。

 かと思えば、最近ではストーカー殺人を犯したおまわりさんもいた。この人の事件は衝撃だった。

2007年8月21日、東京都国分寺市東元町のアパートの一室で、この部屋の住人とみられる女性(32)が、腹部と胸など計3か所を拳銃で撃たれて死亡しているのが見つかり、そばに警視庁立川署地域課の友野秀和巡査長(40)が左胸から血を流して死んでいた。友野巡査長の手には拳銃が握られており、同庁は、友野巡査長がこの女性を殺害したうえで自殺したとみて調べている。

 この巡査長は女性が勤めていた立川市内のキャバレーに入り浸って度々女性を指名、ストーカーまがいの行動を取っていたらしい。おまわりさんだからと言って安心できない時代になったのか。

 昨日も色々な個人情報を台帳に記入しながら「この人大丈夫かな?」とふと不安になり、「本当におまわりさんですか?」「この情報は何に使うんですか?」と聞きたくなったが、それはいくらなんでも失礼だなと思い我慢した。自分がここまで人を信用できなくなっているとは正直情けなかった。なんとも寂しい世の中になったものだ。

 とにかく今は、若いおまわりさんの今後の活躍に期待する。敬礼!

Secret

TrackBackURL
→http://sweetacorn.blog108.fc2.com/tb.php/240-c2e6779d