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見上げてごらん
2007.11.02 Fri 13:29 | エッセイ | 小説・文学
 私は毎月「ナショナルジオグラフィック」という雑誌を講読している。今月号の特集『ハッブルが拓いた時代』は圧巻であった。まだ私は長い文章を集中して読むことができないのだが、宇宙の写真は見ているだけで「わー」っと声を出したくなる。ハッとするようなホッとするような美しさ。そこに何かメッセージ的なものを感じてしまう。

小マゼラン星雲
nngm02.jpg

 宇宙は不思議である。不思議と言う言葉だけでは何一つ言い表せないほど、不思議である。
 宇宙の膨張は50億年前から加速していて、いまだに無数の銀河が未知のエネルギーによって加速度的にどんどん離れているらしい。私達が住む太陽系なんて、そのなかの1つのゴミみたいなもの、その中の小さな星地球の、その中の小さな国日本の、その中の小さな町の私なんて、ゴミ以下のちっぽけな存在だ。
 人類の歴史だって、宇宙のそれにくらべたらほんの一瞬現れて消えてゆく、宇宙年表にすら残らない程度のもの。ましてや人間1人に与えられた時間なんて、存在すらあやふやなほど儚いものだ。

 そんな小さな存在のくせに、私はどこか自分の心と宇宙を重ねたがる。私の心は宇宙と同じように、もしかしたらそれ以上に深く広く膨張しつづけるいると、勝手に思う。宇宙の写真を見て、「ここで生まれ、ここに帰っていくのね」とか、ノスタルジックな感傷に浸ってみたりする。
 ねぇ宇宙の最期はどうなるの?このまま膨張を続けて最期はどうなるの?今度生まれ変わった時に宇宙はまだあるのかな。人類はまだいるのかな。

横浜じゃ夜の光害がひどくて、星も満足に見れないけれど、この曲を歌いながら誰かと手をつないで歩きたい。

見上げてごらん夜の星を Lylic by 永六輔 Music by いずみたく

見上げてごらん夜の星を
小さな星の 小さな光が
ささやかな幸せをうたってる

見上げてごらん夜の星を
ボクらのように名もない星が
ささやかな幸せを祈ってる


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