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泣いて馬謖を斬る
2007.11.03 Sat 11:39 | エッセイ | 小説・文学
 テレビでニュースを見ていたら、昨日も書いた日本シリーズでの落合監督の「非情采配」について、なぜか石原東京都知事が定例会見で「どう思われますか?」と聞かれていた。石原都知事は苦笑しながら

石原氏は落合監督の采配について感想を聞かれて「実績で勝負している球団のCEOとしては、落合は見事だと思う。泣いて馬謖(ばしょく)を斬ったんですよ。絶対正しかった」と絶賛。白い歯を浮かべて「あれは本当のリーダーというものですな」と褒めちぎった。
SANSPO.COM

 いかにも小説家らしい回答の仕方。恥ずかしながら私は「泣いて馬謖を斬る」の意味がよくわからなかったので調べてみた。wikipediaによれば、『三国志』「蜀志馬謖伝」から引用された故事成語のひとつで

三国時代の武将である馬謖が、街亭の戦いで諸葛亮の指示に背いて独断で布陣し敗戦を招いた責任で処刑された。愛弟子であった馬謖の処刑に際し諸葛亮は涙を流したという。他の武将達の中には「馬謖ほどの有能な将を」と処刑を慰留する者もいたが、諸葛亮は「軍律の遵守が最優先」と処刑に踏み切った。

そして現在の日本における一般的な使い方は

「どんなに優秀な者であっても、私怨私情で法や規律を曲げて責任を不問にすることがあってはいけない」という意味で使用されることが多い。

 なるほど。いやちょっと待て。山井投手がなにをやらかしたというのだ。8回まで完全試合(ノーヒットノーラン)だったのに。どうせなら9回も続投させてほしかった。そこでもしヒットを打たれたら、その時点で交代させてほしかった。それだったら「泣いて馬謖を斬る」でもいいような気がするが。
 まあ、ひとつ言葉を覚えたので、それでヨシとしよう。


あれが本当のリーダー!石原都知事、落合采配を大絶賛 (SANSPO.COM)

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