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2007.11.21 Wed 00:12 |
爆笑問題のニッポンの教養 |
テレビ・ラジオ
今週ももちろん、「爆笑問題のニッポンの教養」を見たので、レビューする。テーマは「人類の明日は晴れか雨か?」で、ゲストは気象学者の高薮縁教授。ノーベル平和賞にも貢献した女性化学者だ。
高薮教授の専門は、大気のエネルギー源ともいえる『熱帯の気象』である。熱帯は地球の中で最も空気が暖められる場所。暖かい空気は軽いので上昇し、地上10kmあたりで南北に広がり、周りを暖めながら地面にもどっていく。こうして地球の大気はかき混ぜられて、熱帯で受け取ったエネルギーが地球全体にいきわたる。これにより地球は生命が育まれるためのちょうど良い温度を広い範囲で保っているのだそうだ。
高薮教授は、広辞苑10億冊分にも相当する膨大なデータと格闘しており、いろいろな現象を発見した。例えば、「雨雲の群れが生まれては消えながら、ちょうど一ヶ月間で赤道を一周する旅をしている」という大発見をしたそうだ。これも予測していたわけではなく、ひたすら図をかいているうちに「これはなんだ?」と気づいたという。
私は、実に女性らしい緻密な作業だと思った。私もデータ解析が大好きである。実験結果をまとめてデータにしグラフ化する。女性にしてみたら、そんな単純作業の繰り返しなんて朝飯前だ。ビジュアル的に美しく仕上げるのも苦にならない。それが男性に言わせれば、「そんな面倒くさい事よくやるな」「作業がはやいな」「絵にしてみるとよくわかるね」と、びっくりされる事が多かった。やはりこの手の作業は女性が向いているのだろうなと、関係ない事を思いながら見ていた。
気象といえば、今どうしても気になる『地球温暖化』問題。爆笑問題の太田さんは、なんでも疑ってかかるその気質どおり、この問題に対しても盛んに疑問をぶつけていた。
まず「地球温暖化って言うけど、地球の歴史の中の気候の波の一部なんじゃないの?」 これに対して高薮教授は、自信を持って「この100年の地球の暖まり方を見ると、グラフを見てもわかるように、人間の影響だと言えます。」と断言しておられた。
しかし次の疑問、「昔のように自然を元に戻すことは、逆に地球にとっては別の対応を強いることになっちゃうんじゃないの?それは人間にとってはいいかもしれないけど地球にとってはどうなの?」この疑問に対して、高薮教授はキッパリした名言ができていなかったように思える。「ただ言えることは、自然を戻してやることは、一番はやはり人間の幸せを大事にするという目的のため。その次には、他の生物全体にとって急速に物事が変わるのは幸せではないから。」とだけおっしゃっていた。
そしてやはり、「科学者は一つ一つの因果関係を明らかにしていかないとモノがわかったことにならない。データと証拠を出す事が大事。」と言っておられた。今まで出演されたどの科学者の方々も同じ。人間は客観的な観察者でしかありえないという事であろう。
例えば「猫が顔を洗うとき、耳まで洗ったら雨」という言い伝えも単なる仮説でしかなく、仮説はデータをそろえて証明できなければダメで、科学の中には残せないのだという。猫ちゃん残念。こうなったら私が猫を100匹ぐらいかって、ひたすらデータを集めてみようか?
収録後、高薮教授からメールが届いたという。
高薮教授の専門は、大気のエネルギー源ともいえる『熱帯の気象』である。熱帯は地球の中で最も空気が暖められる場所。暖かい空気は軽いので上昇し、地上10kmあたりで南北に広がり、周りを暖めながら地面にもどっていく。こうして地球の大気はかき混ぜられて、熱帯で受け取ったエネルギーが地球全体にいきわたる。これにより地球は生命が育まれるためのちょうど良い温度を広い範囲で保っているのだそうだ。
高薮教授は、広辞苑10億冊分にも相当する膨大なデータと格闘しており、いろいろな現象を発見した。例えば、「雨雲の群れが生まれては消えながら、ちょうど一ヶ月間で赤道を一周する旅をしている」という大発見をしたそうだ。これも予測していたわけではなく、ひたすら図をかいているうちに「これはなんだ?」と気づいたという。
私は、実に女性らしい緻密な作業だと思った。私もデータ解析が大好きである。実験結果をまとめてデータにしグラフ化する。女性にしてみたら、そんな単純作業の繰り返しなんて朝飯前だ。ビジュアル的に美しく仕上げるのも苦にならない。それが男性に言わせれば、「そんな面倒くさい事よくやるな」「作業がはやいな」「絵にしてみるとよくわかるね」と、びっくりされる事が多かった。やはりこの手の作業は女性が向いているのだろうなと、関係ない事を思いながら見ていた。
気象といえば、今どうしても気になる『地球温暖化』問題。爆笑問題の太田さんは、なんでも疑ってかかるその気質どおり、この問題に対しても盛んに疑問をぶつけていた。
まず「地球温暖化って言うけど、地球の歴史の中の気候の波の一部なんじゃないの?」 これに対して高薮教授は、自信を持って「この100年の地球の暖まり方を見ると、グラフを見てもわかるように、人間の影響だと言えます。」と断言しておられた。
しかし次の疑問、「昔のように自然を元に戻すことは、逆に地球にとっては別の対応を強いることになっちゃうんじゃないの?それは人間にとってはいいかもしれないけど地球にとってはどうなの?」この疑問に対して、高薮教授はキッパリした名言ができていなかったように思える。「ただ言えることは、自然を戻してやることは、一番はやはり人間の幸せを大事にするという目的のため。その次には、他の生物全体にとって急速に物事が変わるのは幸せではないから。」とだけおっしゃっていた。
そしてやはり、「科学者は一つ一つの因果関係を明らかにしていかないとモノがわかったことにならない。データと証拠を出す事が大事。」と言っておられた。今まで出演されたどの科学者の方々も同じ。人間は客観的な観察者でしかありえないという事であろう。
例えば「猫が顔を洗うとき、耳まで洗ったら雨」という言い伝えも単なる仮説でしかなく、仮説はデータをそろえて証明できなければダメで、科学の中には残せないのだという。猫ちゃん残念。こうなったら私が猫を100匹ぐらいかって、ひたすらデータを集めてみようか?
収録後、高薮教授からメールが届いたという。
収録中は激しい議論を避け、人当たりがよく、最後まで女性らしい気配りのある教授であった。あの日の深夜、帰りの車を運転しながら、つらつら思ったことがあります。人間の生活を元に戻すのは社会も人口も変わってきてしまっているので、無理だと思います。私たちが目指さなければならないのは、科学技術の力も加えた、新しい解を見つけることなのではないかと思うのです。
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