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すりこみ
2008.01.12 Sat 14:32 | エッセイ | 小説・文学
 おとといだったか。「秘密のケンミンSHOW」というテレビ番組でやっていた、『石川県民は全員「若い力」を踊れる』という秘密が、おかしかった。

石川では「若い力」の踊りをみんなが踊れて、金沢市内の小学校では運動会の2カ月前になると踊りの猛練習を始めるとか!? 踊りのイラストが書かれたプリントが配られるほか、各学校にはレッスン用のDVDが配布されるという。その始まりは、昭和22年(1947年)に第2回石川国体が開催され、国体大会歌「若い力」とともに演舞も制作されたからとか。その伝統が今も受け継がれているらしい。
(番組ホームページより)

番組では、実際に石川県の街の人に踊れるかどうか実験をしていた。確かに、インタビューしている時に「若い力」の曲を流すと、前奏で途端に「おっ!」と反応して背筋を伸ばし、キビキビと踊ってくれる人がほとんどであった。またその踊りが「国民体操」みたいな、なんとも姿勢の良い変な踊りなのだ。中でも若者が集まるクラブで突然「若い力」を流してみたら、フロア全員が揃って踊りだして大盛り上がり大会だったのには大爆笑した。

 私は、小さい頃の刷り込みってすごいなあと思った。私に刷り込まれているのは、地震でグラっときたら机の下にもぐりこむ事だろうか。たぶん神奈川県民はみなそうなのだと思うが、東海地震のための避難訓練のやりすぎで、「グラっときたらもぐる」という風に体が覚えてしまっているのだ。阪神大震災の証言でわかったが、実際の大地震ではそんな事をする余裕もないらしい。だが大人になった今でも、まるで長い間かかっている催眠術のように、グラっとくると私は無意識に机の下にもぐってしまう。会社で地震が来たときに「きゃー」と机の下にもぐったら、他のみんなに「何やってんの?」と白い目で見られて、初めて自分だけがおかしいことに気付いたのだ。

 私は思った。もう日本国民全員に小さい頃から、何かの音楽を聴くと明るい気持ちになって踊るように覚えさせたほうがいいのではないか。そうすれば大人になっても、いざこざでケンカをしそうな時、失敗して落ち込んでいる時、そっと音楽を流してあげればみんながみんな元気になって踊りだす・・・。平和で活気あふれる世の中になるかもしれない。すごくいいアイデアだ。

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