fc2ブログ
フェレット考
2008.03.12 Wed 15:14 | フェレット | ペット
SIMG_1410.jpg朦朧とした意識からやっと回復して
放し飼いにしていたフェレットをさがすと
窓際のソファに寝ていた。
私が床に倒れている間に
我が家の特等席をひとり占めだ。
「スピー スピー」
寝息がおだやかだ。

そういえば私が倒れている間
顔をペロペロと舐めてくれたような気がした。
舐めても舐めても反応がないから
あきらめて寝てしまったのだろうか。

相変わらずの変な寝相。
いつも私を笑わせる。
何の代わり映えもしないいつまらない我が家で
彼だけが奇想天外に形を変える
唯一の芸術品だ。

フェレットも夢を見るのだろうか。
空でも飛んでいるのかなと思う格好をしているときもある。
手足を前後に伸ばして大きくジャンプ!
左右の手がバタバタと空をかく。

でもフェレットの脳が人間の脳と一緒だとするならば
夢はただの記憶の整理でしかない。
超ド近眼のフェレットが大空高く飛ぶ鳥を知るはずがない。
空を飛ぶなんてこと知るよしもない。
だからかわいそうなフェレットは夢でも空を飛べない。

彼の頭の中にあるのは
毎日のごはんとおやつと秘密基地に集めたおもちゃと
お気に入りのハンモックとお気に入りのセーターと
もしかしたらアメリカのお母さんフェレットのこと
生き別れになった兄弟フェレットのこと
そして・・・私?

私の記憶は彼の頭の中のどの変にあるのだろうか。
私の夢はみてくれるのだろうか。
私は彼の夢の中でどんな顔をしているのだろうか。

そんな事を考えながら頭を撫でていたら
フェレットが起きてしまった。
右手をこれでもかというほど伸ばして大あくびをした。

「おはよ。」

彼は私の指の匂いをかぐと
申し訳程度に一回だけそれをペロッと舐め
つまらなそうに寝返りをうってまた眠りについた。

Secret

TrackBackURL
→http://sweetacorn.blog108.fc2.com/tb.php/653-2d6284cb