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消えてしまえばいい
2008.03.16 Sun 16:13 | ネット依存症 | 心と身体
 またオンラインゲームの話で情けないことなのだが、私はその”たかがゲーム”内のある出来事で、死にたいと思うぐらいの絶望のどん底にまで落ち込んでしまった。

 ほんとうに、他の人にとってはどうでもいい事だと思う。
 ゲーム内のある”狩り”を、一緒にやる仲間を募集している人がいた。誰でもいいからと10人の仲間を募集しているようで、うちの彼が先にその仲間に入れてもらっていた。だが人数が足りないらしく、「なかなか集まらないから一緒に参加してよ。」と彼が言うので、私は、自分のキャラクターの職業とレベルを募集主にチャットした。
 だがチャットに慣れていないのか、その募集主からはウンともスンとも返事がない。そうこうしているうちに、9人までメンバーが増えていたらしい。早く早くと彼は言う。そう言われても返事がないものは仕方がない。

 そして3分ぐらい経過した頃、やっとその募集主から返事があった。「回復役を募集しているので、今回はお断りさせていただきます。」
 しかもその後、その人は周囲に大声で叫びだした。「どなたか回復役@1名いらっしゃいませんか?」 さらに数分後には、彼いわくメンバー内の一人が回復役をやると言ったようで、募集主はこう叫んでいた。「職業は問いません。@1名募集!」

 私は、その前後のモロモロと、放っておかれたその間の孤独感と、その人のチャットの作法と、いろんなことが重なって、まるで全人格を否定されたかのようなショックを受けてしまった。私は要らない子なんだ。私は役立たずなんだ。そう思って、とてもゲームを続けることができなくなってしまった。消えてしまいたいと思った。死にたいと思った。
 本当は、私も回復役だってできる。その時、それを自分から言えばよかったのかもしれない。だが、そんな代替案を聞いてもくれないで、一方的に断られてしまった事がなおさらショックだった。
 大げさだと思われるかもしれない。けれども、うつ病ってこんなものなのかもしれない。きっと私の存在自体が迷惑なんだ。誰も私の内面なんてみてくれないんだ。そういう風にしか物事を考えられない。私はあまりのショックに、すべてを閉ざしてしまった。彼と口をきくこともできなくなってしまった。

 私がその時ぼんやりと思い出したのは、一休さんがボロの衣をまとってお寺に入ろうとしたら断られた話だった。次の日、高貴な僧衣で同じお寺に行き手厚く迎えられた一休さんが、「大切なのはこの僧衣のようだ。」と、僧衣を脱いで置いて帰ったという痛快な話。
 今の私もボロの衣をまとった僧だ。でも高貴な僧衣を持っていない。出直す気力もない。黙っていれば誰かが気づいてくれると思って、ボロの衣の服を握り締めてひざを抱えてすわっていても、石を投げられ、存在を無視される、そんな人間だ。

 だから、みんなが自分の私利私欲にあふれている世界は嫌なのだ。自分からアピールする事もできず、誰の役にもたたない私なんか、この世界から消えてしまえばいい。

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