fc2ブログ
どこから来たのか
 「爆笑問題のニッポンの教養」を見た。今日のテーマは『どこから来たのか ニッポンのヒト』というもので、国立科学博物館人類研究部の篠田謙一先生を訪ねていた。

 細胞の中にあるミトコンドリアにあるDNA。その遺伝情報は母から子へとそのまま受け継がれていく。したがって母方の祖先を太古の昔にまで遡っていくことによって、人類は今までにない基準でヒトをグループ分けすることができるようになった。
(番組ナレーションより)

 そういえば昨年末に、「サイエンスZERO」という番組でも同じ事をやっていたなと思いホームページを見てみたら、この時のゲストも篠田先生であった。『日本人の大半は16のグループに入るということから、日本人は16人の母を持つともいえる。』という内容に、私は驚いたものだった。こちらのホームページにわかりやすい説明があるので、内容に興味のある方は、是非見ていただきたい。

 そういう訳で先生の研究内容については割愛させていただくが、後半の雑談部分で篠田先生がおっしゃった言葉に、思わず私は大きくうなずいてしまった。

 遺伝子で描くと、世界の人が全部つながっちゃうのが系図になるわけですよ。家系図って絶対どっかで切ってますよね。例えば”女は結婚したらもう入れない”とかってことで、無理やりまっすぐ作ったのが家系図で、実は本当の姿っていうのは、世界はもともと1つにまとまったものなんです。

いい事を言うと思った。女性のジェンダー問題にピリピリしている私だからなのかもしれないが、家系図やら戸籍やら、そんなたかが数百年程度の歴史を必死に守ろうとするのはナンセンスだと、改めて思った。

 それを裏付けるように、篠田先生は面白いことを教えてくださった。人類の歴史600万年を1年に例えてカレンダーを作ってみると・・・・

8月  人類の祖先が初めてアフリカを出る
12月25日 現代人の祖先がアフリカを出る
12月31日午後11時西洋文明が出来上がる

つまり歴史学と言うのは、人類の長い歴史の中の、日めくりの最後のページだけを言っているにすぎないのだそうだ。ましてや近代史など、除夜の鐘の”ゴーーーン”という音の間だけのことだ。

 国とか民族とか歴史とか、みんなが争ったり血を流したり命を落としたりして必死に守っているものは、一体何なんだろうと思った。

Secret

TrackBackURL
→http://sweetacorn.blog108.fc2.com/tb.php/890-e6d466e4